耐震強度偽装事件以来、耐震性にまつわる話を多く耳にするようになりました。そこで耐震についてまとめてみました。
耐震等級について
等級1は建築基準法と同等のレベルで、等級2、等級3となるほど建物の耐震性は高くなります。
等級1・・・数百年に1度発生する地震(東京では震度6強から震度7程度)の地震力に対して倒壊、崩壊せず、数十年に1度発生する地震(東京では震度5強程度)の地震力に対して損傷しない程度。
等級2・・・地震力の1.25倍の地震に対抗できる程度。
等級3・・・地震力の1.5倍の地震に対抗できる程度。
建物形状にもよりますが、通常木造の場合、2×4工法やSE工法(特殊金物を柱と梁の接合部に使用した、木質ラーメン構造)は在来軸組工法より耐震等級を上げやすいと言われています。
耐震・制震・免震について
免震構造は、基礎と土台(架代)の間に積層ゴムや鋼製ローラー等の免震装置を設置し、地震の衝撃(揺れ)を吸収させ、地震のエネルギーを建物本体に伝わりにくくする構造です。
制震構造は、筋交いに取り付けたオイルダンパー等の精神装置で、地震時に発生する建物の変形を吸収し、地震エネルギーが建物に伝わりにくく揺れを低減します。
耐震構造とは、筋交いや構造用合板、耐震金物で建物の構造を強化し、地震の揺れに対して建物の破壊を防ぎます。
免震構造や制震構造用の装置は工務店向けに各種メーカーから発売されており、お客様のご要望に合わせて対応することが可能です。
免震・制震・耐震構造内容
免震構造・・・基礎と建物の間に免震装置を設置、地震の衝撃を長周期に変換し、建物の横揺れを大幅に緩和します。40坪程度の2階建て住宅で400万程度の費用。軟弱地盤は施工不可。
制震構造・・・地震の衝撃や揺れを筋交いに取付けたダンパーで吸収・低減し、重要な構造躯体部分の損傷を緩和します。
耐震構造・・・自身が建物に直に伝わります。耐震金物で柱・梁を固定したり、構造用合板で構造の強度・剛性を高め地震の揺れに抵抗します。通常のコスト。地盤による施工制限は無い。
各構造の比較
耐震性・・・免震構造は良い・制震構造はやや良い・耐震構造は普通
地震時の衝撃感・・・免震構造は良い・制震構造は普通・耐震構造は普通
強風による揺れ・・・免震構造はやや悪い・制震構造は普通・耐震構造は普通
メンテナンス性・・・免震構造は悪い・制震構造はやや悪い・耐震構造は普通
建物の水平方向へのズレ・・・免震構造は悪い・制震構造は普通・耐震構造は普通
施工性・・・免震構造は悪い・制震構造はやや悪い・耐震構造は普通
コスト・・・免震構造は高い・制震構造はやや高い・耐震構造は普通
新しい日本の家のスタンダード
今、国産材を見なおす人は確実に増えてきています。昔のように長い工期で家が造られていた時代は、木を自然乾燥させ、「反り」や「割れ」に対しては大工さんが調整をとりながらの仕事が可能でした。現代の家造りでは、コスト面等から長い工期を望めません。木は含水率30%を下回ると割れるといわれています。乾燥した国産材が入手しにくいために海外からの集成材や乾燥材を採用せざるを得ない現実があります。国産材の再生の鍵は乾燥技術にあるような気がします。
海外での行き過ぎた伐採や日本の荒れた山の情況、そして、「シックハウス」という言葉に代表されるように健康面からの家に対する期待、こうした社会情勢から日本の木をはじめとした自然素材を積極的に用いた家造りは、ある意味、時代の要求かもしれません。現代の日本人の暮らしを考えたとき、日本の木を使い、1000年以上の歴史の中で育まれた日本の伝統工法である軸組み工法でつくられた家でありながら、古臭さを感じさせないニーズにあったデザイン、そしてリーズナブルなコスト、これらをうまく融合させた家がこれから求められる家ではないでしょうか。
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